赤ちゃんの発達

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こどもの成長をどうサポートしていけば良いか迷う事はありませんか?

私は三ヶ月の娘の父親ですが、こちらの本を読んでとても勉強になったので、紹介します。 

 


 

 

赤ちゃんはどうやって大きくなるのでしょう?

赤ちゃんの発達を考える上で、心の成長は特に大事です。

この本は赤ちゃんの心の発達を科学的に分析し、わかりやすくまとめられています。

 

下記は、読んでいて私が特に印象に残ったものをピックアップしてます。

 

自閉症児と定型発達児の違い

通常発達の乳児の場合、脳内の神経細胞シナプス」は出生前後から増加しますが、その後、減少していきますそれは必要な情報を伝えるシナプスは結合が強化され、不要なものは除去されるため。

自閉症児の場合、そのシナプスの除去「刈り込み」がうまくいかず、脳機能に何らかの不具合が生じることになります。自閉症児の前頭葉後頭葉、小脳の白質(神経線維がある領域)や灰白質(神経細胞の細胞体がある領域)の容積は定型発達児と比べると大きくなっています。つまり、生後早期からの異質な脳の発達過程が自閉症の成り立ちに関与している可能性があるということなのです。

 

自閉症児の社会的特異性は脳の社会的刺激に対する機能が低下しているため、社会的注意が低下し、対人コミュニケーションや認知、言葉の発達に負の影響をもたらします。

 

産後うつが与える赤ちゃんへの影響

産後うつは出産後にお母さんが発症するもので、不安、緊張、抑うつ感、または疲労感、頭痛などの精神/身体に見られる症状のことです

産後うつのお母さんの場合、笑顔の表出が少なくネガティブな感情をコントロールするのが難しいため、赤ちゃんとのかかわりにおいてアイコンタクトや身体接触が少なくなる傾向があるといわれています。そのため、母親が産後うつを発症した場合、小学校入学時に子供が精神疾患を発症するリスクが4倍にもなり、不安障害反社会的攻撃的な行動障害につながるといわれています。また他人の痛みを自分のこととして感じる情動的共感が低く、引きこもりになりやすいともいわれています

また、産後うつの延長線でこどもへの虐待につながることが多いのです。

虐待を受けた経験は脳の発達に多大な影響を及ぼすため、シナプスの刈り込みがうまくいかずことばを理解する領域の間を結ぶ弓状束の神経線維が異質になり、聴覚野の一部の容積がおよそ14パーセント増加。情報伝達に不具合が生じ、ことばでのコミュニケーションに支障が出てくると考えられています。

夫婦間のDVを目撃して育つと、視覚野が縮小します。また性的虐待を受けると、受けてない人に比べて視覚野のなかでも顔の認知などにかかわる脳組織が18パーセントも小さくなるといわれています。

 

早産児の社会性の発達について

妊娠37週未満で出生する赤ちゃんを早産時と呼びます。

早産児や低出生体重児は長期的にみると数々の発達上のリスクが存在し、社会的認知や言葉の発達に問題を抱える事が多くあるのです。また、ADHD学習症などの神経発達症のリスクが2~4倍も高くなります。

早産児は脳が急速に発達する周産期にNICUで人工的な光や音、痛みなどの刺激に常にさらされており、このような経験は脳の発達に負の影響を及ぼしていると考えられていいます。

  

ことばの発達に大事なこと

新生児の泣き声のイントネーションは胎内にいた時のお母さんの話す言葉の特徴を反映しています。特に生後1年の間は、母音や子音などの音韻と、音の高さの変動や抑揚、リズムなどの韻律の情報を知覚処理する経験が重要であると考えられています。

生後半年の間、あらゆる言語の音韻を区別できるのです。それ以降の時期では加齢に伴う脳機能の発達変化によって、周囲の大人が話している音韻のみを知覚するようになります。(英語の「R」と「L」の音の区別など赤ちゃんはできます)

また口に注目する赤ちゃんほど、音声模倣ができるらしいです。これは、音声模倣において口の動きの情報が重要であるためです。

赤ちゃんに話しかけるときには口を大きく開けて関心を持たせてあげる事が重要ですね。

 

最後に

この本では科学的に分析されているため、客観的なデータとともにとても分かりやすく整理されています。

もし子供の発達もしくは発達過程に興味があったり、赤ちゃんが何を学ぶべきか、どう接するべきか悩んでいる人には是非一読していただきたいと思います。

 

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